２０１６年福島で産声をあげた『特撮のDNA』展。それまでの特撮展とはコンセプトを異にする「ホンモノ」にこだわった展示を行ってきました。「ホンモノ」を数々展示してきた『特撮のDNA』らしさを感じられるフィギュア・プロジェクトを始動。
第１弾として「ガメラ２アップ用スーツ」をフィギュア化。

映画公開から四半世紀以上が経った今も、強烈な存在感を放ちファンを魅了する「ガメラ」。
『特撮のDNA』は、現在、「特撮のDNA展」で実際に会える「ガメラ」をフィギュア化することにこだわり、現存する『ガメラ２』のアップ用スーツの全身を３Dスキャンシステム『iris』で撮影。
これまでに刻まれてきた「時間」や「空気感」まで余さず再現することを目指しました。

映画『ガメラ 2 レギオン襲来』で実際に使用されたアップ用スーツ。
経年劣化により永久保管が困難とされるこのスーツですが、「ホンモノ」にこだわった展示で特撮ファンを魅了してきた『特撮のDNA』。そのコンセプトを活かし 、映画の撮影以来、四半世紀以上にわたってスーツに刻まれてきた 「時間」や「空気感」まで余さず再現するため、今回採用したのがこの３Dスキャンシステム『iris』です。

『iris』は、Nikon 社製の一眼レフカメラ173台で構成され、最速 1/2000秒の高速ストロボ閃光を駆使した高精度な「フルボディスキャンシステム」を採用し、360度全方位から驚きの高精度撮影を実現。
システムスペックは
・ポリゴン数約 5000 万～２億ポリゴン
・ジオメトリ 約 1mm
・テクスチャ 約 0.5mm
という精度を誇り「正確」な３D モデルの生成を可能とします。

更に今回は、同システム内にて手持ちで一眼レフカメラ「NikonZ7mk2」による900枚の追加撮影を実施。業務用ストロボ 10 灯と完全にシンクロした追加撮影により、形状取得の際の「死角」を完全になくすことに成功しました。
合計撮影枚数 1,100枚から生成された、6 億 2000 万ポリゴンからなる超高精細な 3D スキャンデータをもとに、縮小再現された「ガメラ２アップ用スーツ」のフィギュア原型を制作しました。